院長の「五十肩・四十肩」日記。

「五十肩」「四十肩」の患者さんに寄り添える鍼灸整体師です

私自身が、四十肩・五十肩を経験しホントに辛かったので、みなさんの「四十肩・五十肩」を何とかしていきます。なった者しかわからない四十肩・五十肩の痛み。腕が挙がらない不便、肩が回せない不自由を早く改善していきます。

鍼灸整体師を長くしてると、いろんな症状でお困りの患者さんと出会います。

例えば、ギックリ腰に寝違えなどの急に痛くなる筋肉系の痛み。患者さんは痛みでお困りなので一大事!!。
あるぎっくり腰の患者さんなどは、車から肩を抱えられて降りてきて、ベットのあるお部屋にご案内するまえに力尽きて、玄関で鍼をしたことも・・・!。

いや~・・・ほんとにぎっくり腰は大変です・・・。

あと、これも、なったら大変だな~~って思ってたのが「五十肩」「四十肩」。
なんせ、痛いし、動かせないし、寝れないし・・これもつらい症状の最有力候補です・・・!!。

健康元気が取り柄の私でしたが・・・

よく患者さんから「院長は肩こらないの?疲れない~?いつも元気ですね」って聞かれます。

「基本、丈夫なカラダですから健康元気です!!」「私が、体調崩したら、シャレになんないですから、筋トレしてるんで全然大丈夫ですよ~~!」「みなさんの10倍は元気ですから( ^ω^)」そう豪語してたんですが・・・。

ある晩に突然・・・ 五十肩・四十肩の患者さんのお気持ちがわかる事態に!

そうです、私が五十肩・四十肩になってしまったんです。
それも、最も恐れていた「急性の五十肩・四十肩」に。

正式には「石灰沈着性腱板炎」と言います。
この「石灰沈着性腱板炎」の特徴は何もしてないのに、急に、突然、何の前触れもなく肩に激痛が走るんです。

その夜は腕を触ることも、さすることも、眠ることさえもできません。

あの痛みが人生で一番・・・ 肩がうずくのを一晩中ガマンしてました(T_T)

いつものように、ほろ酔い気分で11時にベットに入って枕に頭をつけた瞬間に寝てしまい、目が覚めると朝を迎えているのが毎晩のはずだったんですが・・・。

その五十肩・四十肩になった悪夢の晩は・・・夜中の2時に腕がもがれたかと思うくらいの激痛で目が覚めました。

あまりの激痛で「痛て~~~、痛て~~~!!」と声が出るくらいで、本当に救急車でも呼ぼうと思うくらい。
もちろんそれからは一睡もできません(T_T)。

翌日、朝一番に整形外科に行き診察してもらうと、

「五十肩ですね・・・!!」

との診断を頂きました。

 

そして、診察中にドクターにふと聞かれたのが

「ところで、横井さんはお仕事何してんの?まだ左肩だから仕事にはそれほど支障ないかな・・・??」

ある意味、医療機関にかかった時にあんまり聞いてほしくない質問なんです・・。
一応、おカラダをなおすのが生業なので!! でも、聞かれたからには・・。

「私の仕事は・・・鍼灸整体師です。」

「あ~~そう、鍼灸師さんなの。だったら、石灰沈着性腱板炎ってわかるよね~。」

「は、はい・・・一番厄介な肩関節の症状ですよね。」

先生曰く「そうそう、一番大変なヤツ!!これほど急激な痛みにはステロイド注射をして強めの鎮痛剤出しときますから。」

「腕を使う仕事だから痛いの大変だよ~。それ、なおるには数か月くらいかかるからね・・・お大事に」
ま~~、イメージしてましたけど、数か月はかかるかぁ~~。

そして、同志を見つけたような目で先生がもう一言 。

「私も、同じのヤッて、半年くらい痛かったから!」

ニヤリと笑ってお答えくださいました・・・。

石灰沈着性腱板炎の先輩でもある整形の先生からの今後の通院に関してのご指示は、

「それでね、横井さんは自分でリハできそうだから、鍼でも整体でもいろいろやってみたらいいよ」とのお言葉。

特に通院やリハビリを勧められることもなく、自分で四十肩・五十肩のケアはやってくださいとの事でした。

それから、ドクターからは「四十肩・五十肩なりたての鍼灸師」に、四十肩や五十肩の肩関節の痛みには、「どのように鍼灸の施術をして効果を出してるの・・・? とか、四十肩・五十肩の鍼灸や整体は痛いの・・?」などなど「石灰沈着性腱板炎や四十肩・五十肩」に関しての施術トークで盛り上がり、妙な連帯感が生まれて診察室を後にしました。

そして、ドクターからは「ステロイド剤の注射は痛みは無くなるけど、またしばらくすると痛くなるからね。我慢できなくなっても、数日間はあいだあけないと注射はできないから。」と、お注射を進められましたが・・・・これが禁断のステロイド注射なんですね。

肩の痛みが和らぐのはステロイド剤注射が効いてる数時間から半日だけ。
それでも、激痛から解放されるので気がまぎれます。

夜には禁断のステロイド注射の効果が切れて、肩の中に心臓ができたんじゃないかと思うくらいズキズキとうずくんです・・。
痛みがあまりにも酷いので、痛み止めの薬を飲んで何とか痛みをやり過ごすことに。

しか~~し、数時間後にはまた肩がズキズキと疼きだす・・・「薬だ、クスリ・・を飲まないと・・!!」「注射だ注射  注射しかねーな・・!!」

ココだけ切り取ると、まるでアブナイ人です!!。

こんなヤク漬けの日々が半月ほど続きましたかね。

恐るべし「石灰沈着性腱板炎」の痛み・・・

そして、なんとタイミングが悪いことに、悪夢の夜中となった「石灰沈着性腱板炎」に出会った二日後には、鍼灸の専門学校で「美容鍼灸」の一日研修の講師として登壇するスケジュールが入っていてたんです。

(こちらが痛い方をなんとかしながらの講座の風景です)

さて、どうしましょう・・??

午前中は座学で午後からは美容鍼灸の実技講習。
痛いのは左腕なんで、午前の座学は何とかなりそうです。板書するのは書けそうなのでなんとかできそう。

でも、午後からの実技は、鍼も打つし手は使うし・・・・パワポ資料で左手でポインター使うしどうなることやら。

そんなことを考えても痛みが引くわけでなし、こうなれば出たとこ勝負で教室の壇上に上がり、最初の一言が。

「あの・・、ただいま、私、急性の五十肩(四十肩)になってまして実技がどうなるかわかりません。  なので、今日はもしかしたら全てトークショーになるかもしれません。」

おしゃべりは何とかなっても、五十肩(四十肩)で痛くて動かせない左腕はどうしょうもないです。

座学をスタートしてしばらくは左腕にマイクをもって、右腕で黒板に板書がなんとかできたんですが、でも、五十肩(四十肩)の左腕は、軽いマイクを持ってるだけでも痛くなってきて持てなってくるんですよね。

なので、マクドナルドのお姉さんのようにヘッドセットのマイクを用意してもらい講座を進めることに。

それに、字を書いたり消したりするのも、右腕だけだとかなり不自由なものなんですね。

片方の腕が使えない座学でもとても不自由なので、予想どおり午後からの美容鍼灸の実技はトークばかりの講座になってしまいました(^-^;。

お若い先生方には、美容鍼灸とともに将来遭遇するかもしれない五十肩・四十肩のお話もさせてもらって、今後の鍼灸整体師としての経験や何かの参考になれば幸いです。

そんな思い出に残る講座をさせてもらったのが、五十肩(四十肩)になった三日目でした。参加者の先生がたには本当に申し訳なかったです。

セミナー中の一コマ。当日は肩が痛くてすいませんでした。

 

手が使えないと日々の生活での不便がよくわかりました。

不自由な日々がしばらく続いた五十肩(四十肩)生活ですが、人間必要に迫られると「創意工夫必要は発明の母」なる行動をするようになるんですね。

痛いのは左腕なのでカラダの右側がかゆくなると、ネコのように、壁のカド、家具のカドにスリスリする事を覚えます。

あと、こんなこともありましたね。

中山寺駅近くのコーナンには歩いて行く!!  どうしても、車でないと持てないものを買う場合は郊外のお店を利用する。コーナンなら伊丹荒牧のお店に車でいってました。スーパーは中山寺のダイエーには行かずに、荒牧の阪急オアシスか中筋の万代へ。

その理由は・・?? ゲート式の駐車場には入りたくないからです。

四十肩・五十肩になって分かったんですが片腕だけだと、「駐車券を入れて、紙幣のお金を出して、お釣りをもらって、領収書を受け取る」これが、すごく時間がかかるんです。
なので、支払いゲートの随分手前で車を停めて車から降りて払うんです。

そんな車から降りて払ってると「後ろの車の方からはナニナニ・・・・・なにしてんの・・???」 「なんで、車から降りて支払ってるの・・??」 「車を機会に寄せるがこのオジサンは苦手なんか・・・?」 そんな視線で見られてるかもしれないと卑屈に思ってしまいます。

スーパーなどのお店のレジでは左腕ではカゴも持てないし、お釣りをもらうのも右腕だけと、スムーズに受け取れない・・。
それと、左肩を変な角度で捻ったり、ぶつけたりすると激痛が走るんで、朝の満員電車に乗ろうとすると、左肩を守るポジションで電車に乗らないといといけません。

マタニティバッチのほかに「五十肩・四十肩バッチ」か「五十肩・四十肩優先座席」も阪急電車に頼みたかったくらいです。

あとは、左腕が下で寝れない。

すべての荷物は右腕だけだ持つ。

左肩はサポーターで冷やさないようにしてる。

無意識のうちに左の肩を回すなど。

気分は、左利きのエースピッチャーですね。

まー、そんな左腕を使わない不便な生活が数週間続きました。

最初に診断して下さったドクターの見立てより早いとはいえ、かなりの不自由な生活ですね。

五十肩・四十肩の患者さんの気持ちに寄り添えるように

それからは、ハリニックに来てくださる五十肩・四十肩の患者さんには「私も四十肩・五十肩の経験者です・・・」と告白すると、みなさん、まるで同志を見つけたがごとく、肩の症状を詳しくお話してくださったり、早く良くなる方法などのアドバイスもよく聞いてくださいます。

そう、私を診察してくれた元五十肩(四十肩)石灰沈着性腱板炎の先輩ドクターとも盛り上がったように、初診の患者さんと「五十肩・四十肩あるある話」で盛り上がれるんです。

五十肩(四十肩)を経験したもの同士でないと分からない世界ですしね。

人間はつらい思いをすると、人の痛みがわかり、共感すると絆が深まる。

アラフォー世代、アラフィフ世代で「五十肩」「四十肩」を経験した者しかわからない連帯感・親近感は恐るべしです。

今にして思えば鍼灸整体師として、五十肩・四十肩を経験できてよかったです。

「五十肩」「四十肩」でお悩みのみなさんの気持ちが日本一わかるので、何でもご相談下さいね。四十肩・五十肩あるあるネタで盛り上がりましょう。